資産の評価

簿記2級

今回は期末時における商品の評価を考えます。簿記3級では取得単価に期末時棚卸高を計算しました。簿記2級では、売上原価を算定、棚卸減耗損の算定、商品評価損の算定を行います。

売上原価の算定

これは簿記3級の復習になります。売上原価を算定するには、「当期商品仕入高➕期首商品棚卸高➖期末帳簿棚卸高」です。期末帳簿棚卸高は取得単価✖️帳簿棚卸数量で計算します。

借方貸方
仕入繰越商品
繰越商品仕入

①段目の仕訳は期首在庫の繰越商品を仕入勘定に振替え、②段目の仕訳は期末在庫を繰越商品から仕入勘定に振替えます。

棚卸減耗損の算定

帳簿棚卸減耗損は帳簿にある数量と実際にある数量(実地棚卸数量)が違った時に計上します。棚卸減耗損=取得単価✖️(帳簿棚卸数量ー実地棚卸数量)で計算します。例題で、「取得単価が100円の商品Aの帳簿棚卸数量が5個であるが、実地棚卸数量は3個であった。」

借方貸方
棚卸減耗損 200繰越商品 200

200円分の「棚卸減耗損」という費用の計上と「繰越商品」という資産の減少を意味します。

商品評価損の算定

商品評価損は正味売却価額が取得単価よりも下落した時に計上します。長い年月保管すると取得した時よりも価値が下がっているという考えに基づいています(収益性の低下)。商品評価損=(取得原価ー正味売却価額)✖️実地棚卸数量で計算します。例題で、「取得原価110円の商品A(実地棚卸数量80個)の正味売却価額は100円であった。」

借方貸方
商品評価損 800繰越商品 800

「商品評価損」という費用の計上と「繰越商品」という資産の減少を意味します。800円は(110ー100)✖️80個で計算できます。

次回は履行義務について示します。

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