今回は、決算整理仕訳「貸倒引当金の設定」を示します。貸倒引当金の設定(繰入れ)は売掛金や貸付金などについて、相手先が倒産などで払えなくなる貸し倒れた時のために、事前に費用として計上してしまうものです。例題として、「決算になり売掛金残高100円に対して、2%は貸し倒れると見積もられた。」この仕訳は、
(借方)貸倒引当金繰入2(貸方)貸倒引当金2 という仕訳になります。借方には貸倒引当金繰入という費用の勘定科目を、貸方には貸倒引当金という資産の減少を仕訳します。続きの例題で、「次期の決算になり、売掛金残高は300円になった。このうち2パーセントは貸し倒れると見積もられた。なお、貸倒引当金の残高は2円ある。」この仕訳は、
(借方)貸倒引当金繰入4(貸方)貸倒引当金4 という仕訳になります。300円の2%は6円ですが、すでに2円は貸倒引当金としてあるので、差額の4円を繰入れます。続きの例題で、「次期の決算になり売掛金残高は200円になった。このうち2%は貸し倒れると見積もられた。なお、貸倒引当金の残高は5円である。」この仕訳は、
(借方)貸倒引当金1(貸方)貸倒引当金戻入1 という仕訳になります。200円の2%は4円ですが、貸倒引当金の残高が5円あるので、差額の1円を戻し入れる仕訳をします。
次回は、売上原価の算定(三分法における決算整理仕訳)を示します。
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