今回はバートンマルキール氏著書「ウォール街のランダムウォーカー」の書評です。この本は500ページを超える長さで手軽に読める本ではありません。投資のことを深く知りたい人にとって骨は折れますが読み応えある作品でした。簡単な内容と私が考えたことを述べます。
優良なインデックスファンドをバイ・アンド・ホールド
ファンドマネージャーが市場平均を上回り続けることはほとんど不可能に近いです。それは、株価がランダムに動き予測不可能だからです。テクニカル分析やファンダメンタル分析の2つの大きな分析方法も市場平均を上回り続けることは難しいです。できないとまでは言い切っていません。しかし、ほとんどの人に最適な運用方法は、優良なインデックスファンドをバイ(買って)・アンド・ホールド(持ち続ける)戦略で運用することです。
優良なインデックスファンドとは
本の中で紹介されているのは米国で直接買い付けることができるETFです。日本で暮らしている私たちは、取引手数料が無料だったとしても米ドルに変換する為替の手数料がかかります。これは仕方のないことだとして、同じようなインデックスファンドに投資するものを考えてみました。
全世界株式、全米株式、先進国株式などに投資する投資信託やETF
- eMAXIS slimシリーズ→これが日本では現在のところ無難(投資信託)
- MAXIS上場投信→分配金が支払われるタイプの上場投信(ETF)
元手を蓄えよ
投資するにしても現金預金するにしても元手がないと何もすることができません。生活費を見直して元手になるものを捻出します。収入よりも生活費が多ければいつかは破綻してしまうので、まずは生活費を見直しましょう。
多くの個人投資家にとっては長期で優良なインデックスファンド(低コスト)を保有し続けることが市場平均に近い成果を得られることになります。
分散が大原則
この本で紹介されている分散はアセットクラスの分散です。株式だけでなく債券やREIT、現金預金(MMFなど)に個人のリスク許容度に応じて分散させることを意味しています。長期で見れば株式のパフォーマンスが一番高いのは原則ですが、引退した年代の方にとっては長期で持つ期間が少ないです。年代やライフスタイルによって分散させるアセットは考えましょう。
次回も書評を示します。
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